核磁気共鳴
Nuclear Magnetic Resonance (NMR)

原子核には核スピンがあり,これがゼロでない水素,炭素同位体などの核種は 強い磁場の中に置かれると,2つのエネルギー状態に分かれることが知られている.
このエネルギー差に相当する電磁波を当てると,共鳴現象が起きて電磁波が吸収される. この現象を核磁気共鳴(NMR : Nuclear Magnetic Resonance)という.

その振動数は核種と磁場の強さで決まるが,原子核の周りの電子の状態に影響を受ける ので周辺の電子の分布や原子の結合状態を知る手がかりになる.
従って,分子構造の決定手段として利用される.
最近では,コンピュータを用いて2次元的に水素等の電子状態を調べることができるよ うになり,CTスキャンとして,医療関係に役立っている.

この核磁気共鳴を利用した映像診断法で,核磁気共鳴映像法 (MRI : Magnetic Resonance Imaging)という.
1973年にランターブールによりこの方法が開発された.この方法はX線撮影と比較して, 生体に害を与えないという利点がある.さらに,任意の断層画像が得られ,軟らかい 組織も抽出できるといった利点もあり,急速に普及している.
また,関連技術としてMRI血管撮影法などの新しい方法も開発され,血流量などの測定 も可能になっていて,今日ではX線と並んで優れたCT画像が得られる測定法として利用 されている.


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